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2007年10月30日

2007年10月30日 (火)

ある愚行

Sakai

これは軍人としての話として聞いたもらいたい。
太平洋戦争時代の零戦撃墜王故坂井三郎さん(写真)は
当時敵国であったアメリカでも認められた人である。
1953年に出版した「坂井三郎空戦記録」は、「サムライ」の
題名で英訳され、海外でもベストセラーになった。
戦後渡米した時の言葉がある。

「こんなに大きな、資源があり余る国と戦って勝てると、なんで
思ったのか。なぜ、海軍上層部は、『勝てません』と、はっきり
言わなかったのか。 戦略、戦術以前の問題…。
あまりにもばかばかしくて…」 。

戦争当時、陸軍のお偉いさん達は「大東亜」と言って、
「欧米大国に負けない亜細亜連合」を模索していたと言われる。
たしかに、その時代の近隣アジア諸国ほとんどは、どこかの欧米大国の
属国のような状態だった。
だからと言って、近隣諸国に攻め入って、わーーっとやっちゃって、
その結果大国10数カ国を敵にまわしたんですよ。
この小さな資源も何も無い島国が。プロの軍人だったら、どこの国の
軍人達もやりませんわね。絶対に。
何故なら軍とは「徹底したリアリズム」であるからです。
情報を分析し、比較をする。

100%勝てない戦さを「八百万(やおよろず)の神が降り立つ
神国なんだから・・・生き神さんもいるんだから負けるわきゃない」
とは絶対に言わない。

沖縄の様に民間人と軍人達が入り乱れた戦いは、ここだけである。
トタンの零戦・・・飛び立ったら空中分解する戦闘機で勝てるのか?
蹴飛ばしたら穴があく戦車って何だ?
日露戦争で勝ったからと言って、昭和の時代に明治時代の銃を
持たせるのか?
本土上陸する機関銃を持つ敵兵に民間人の「竹やり」で対抗できるのか?

その過去の愚行が今も日本を苦しめている。
「日の丸」も「君が代」も「愛国」も「天皇」も・・・どれをとっても
「戦争」への関連言葉として感じてしまう。
そして近隣アジア諸国から嫌われている。
沖縄は今も苦しんでいる。
広島、長崎は何だったのか?

坂井さんの言葉ではないが「あまりにもばかばかしくて…」である。
当の坂井さんのような人達は私などより何百倍も怒り、悔しいはずだ。

軍とは国の「刃(やいば)」のように、とがった部分である。
司馬遼太郎

「刃」が国を動かす様になった時・・・・・・国は滅ぶのです。

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