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2007年11月22日

2007年11月22日 (木)

太陽 The Sun

Sun

天皇ヒロヒト -----彼は、悲劇に傷ついた、ひとりの人間。
彼は、あらゆる屈辱を引き受け、
苦々しい治療策をすべて飲み込むことを選んだのだ。

制作 監督 :アレクサンドル・ソクーロフ
「アレクサンドル・ニコラエヴィチ・ ソクーロフ
ロシア語 :Александр Николаевич Сокуров
アリクサーンドル・ニカラーイェヴィチュ・サクーラフ 」

ラスト、天皇が側近に「私が人間天皇宣言をした時の
録音技師はどこにいますか?」と、なにげなく聞く。
「自決いたしました」
「誰か止めなかったのか?」
「いえ・・・」
皇后役の桃井かおりは、なんとも言えぬ表情を受かべ、
その場を去る。

本土決戦!暴走する軍部。
ここまで来ても軍部はメンツばかりである。
人間宣言をしてアメリカの日本統治を、最悪な場合を回避させようと
考える昭和天皇と神国日本と言う周囲のズレ。
これがこの映画のテーマであろう。
話はフィクションである。

昭和天皇の戦中末期〜 戦後を描いた映画である。
昭和天皇ヒロヒト・・・に興味がつきない。特に戦中末期〜戦後の
行動にである。それは日本人なら誰でも気になる時代であろう。
映画は人間・昭和天皇を描いたと言うが、少々ものたりない印象では
ある。天皇役の尾形イッセーは、瓜二つだったが。
「あ、そう!」
昭和天皇を リアルタイムで知っている世代にはこの言葉が耳に残る。
しかし、ああも口をパクパクさせるかな?
ちょっと、やりすぎなんじゃない?

「人間天皇宣言」は神国日本と言う原理を否定してしまうものである。
古事記を否定し、日本書紀を否定する。
天照大御神の子孫だ・・・なんてのは嘘でございますと言うに等しい。
戦前は神話ではなく、歴史だったのである。
・・・と当時を思いやって考えなければならない。
それがわからなくては、この映画は理解できなく退屈であろう。

日本は約2千年間、それが原理だった。
その原理の上に日本国と言うものがある。日の丸は天照、日輪の
象徴である。その王族の生粋の血筋の子孫が否定したら、
いったいどうなるのであろう。
ましてや東京裁判に被告として姿を表したらどうなっていたのだろう?
この時代の天皇支持率は90%以上である。
これほどの日本人としての屈辱はなく、GHQ に対する、やけくその
大規模なクーデターが各地で起きたに相違ない。
そして日本は本当に滅びてしまったかもしれない。

Tennou

自決も出来ず、死刑にもさせなかったアメリカの思惑。
国民を救うため天皇ヒロヒトは屈辱を、全てを飲み込もうとした。
戦争責任と言うより、その前に本当に昭和天皇は戦争を
賞賛していたのか?そのチグハグさが今も謎である。
わたしには大いに疑問が残る。

戦争とは始まったら最後、燃え広がる火事のようなものであろう。
平和を叫ぼうが誰であろうが止めることができなくなる。
そして人々は狂い、崩壊していく。

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